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2026.10.15【特集|新潟市長選】「防災」「農業」3候補の訴えは?:候補に聞く③【新潟】

【特集|新潟市長選】「防災」「農業」3候補の訴えは?:候補に聞く③【新潟】
都市政策の最大の課題のひとつ:大雨や地震などの災害にどう備えるか
10月25日に投開票が行われる『新潟市長選挙』には、3人が立候補しています。届け出順にいずれも無所属で、新人の早武淳さん、新人の青木学さん、現職の中原八一さんです。

市政が抱える課題について候補者に聞くシリーズ企画、3回目は「防災」と「農業」について3候補の考えを聞きました。

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毎年のように襲う大雨や地震などの災害にどう備えるかは、都市政策の最大の課題の一つです。7月の大雨では、新潟市中央区で3時間に70mmを超える雨量を観測しました。新潟市は大雨の際に下水道の許容量を超えた水を流す『雨水バイパス管』の整備など浸水対策工事を進めていますが、完了時期は未定。今回の雨でも複数箇所で〝道路冠水〟が発生しました。

3人の候補は、防災の課題をどう捉えているのでしょうか。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「もっとも大事なものとしてやはり防災、総合的な意味での防災です。重要な液状化対策は、複合災害が将来起こったときに中枢機能や市民の安全を守るためにどうやって事前に防いでおくか。防災というのが総合的な全体を俯瞰(ふかん)する。一番市民の安全を守るために必要な課題と私は捉えている。」

■無所属・新 青木学候補(60)
「この前の豪雨も含めて下水管の整備とか今もそれをできるだけ早めに取り組んでいるが、そのあたりをより加速できないかということは考えていかなきゃいけないと思っている。」

■無所属・現 中原八一候補(67)
「能登半島地震からの復旧・復興を着実に進めるとともに、将来の地震や大雨・大雪などの災害にしっかりと備え、安心・安全なまちづくりを進め、市民の暮らしを守っていく。」


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2024年の能登半島地震では、西区や江南区などで液状化の被害が出ました。新潟市は今後、被災地域で進める液状化対策工事に、住民全員の同意と一部費用の自己負担を求める方針です。

工事の進め方について、3人の考えは・・・。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「液状化は二次的・三次的に連鎖反応で起こる可能性がある。こういったものは公費で行政が完全負担でやるべき、これは市民の生命の安全を守るため。」

■無所属・新 青木学候補(60)
「100%合意なんていうこともあげると、現実的には不可能な提案だと思う。早く私は住民負担をゼロにして、被災者の皆さんに気持ちの区切りをつけてもらって、一日も早く前を向いて歩いていただけるような環境を整えていきたいと思っている。」

■無所属・現 中原八一候補(67)
「(住民)アンケートでは費用負担・全員同意・工事や工法に対する不安や疑問がポイント。今年度 国や県の動向を踏まえ、住民負担軽減を含む事業要件を見直す。」

新人の早武さんは、液状化対策を市の防災計画の根幹をなすものと位置付けます。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「液状化対策をやらないままだったら液状化が発生して、しかも大雨で堤防が決壊しましたなんてことになったら、幹線道路が水没する。過去水没したこともあるそう。そういうことも視野に入れた上での幹線道路の整備につながっていく。」

「液状化対策の住民負担ゼロ」を掲げる新人の青木さんは、財源について県にも協力を求める考えを示しました。

■無所属・新 青木学候補(60)
「他の地域は県も一緒になってこれを支援しているわけで、被災された皆さんだって県民税を払っているわけだから、県にも当然協力を求めていきたいと思う。」

液状化対策を主導してきた現職の中原さんは、住民負担の軽減や理解を求める取り組みを進めると強調します。

■無所属・現 中原八一候補(67)
「道路や下水道の復旧ができたのは約6割、約4割が残っており、また街区単位の液状化対策については自治会単位の説明会や試験施工を実施しながら、住民の理解を得るよう努めている。」


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また、防災庁の拠点誘致については、3候補とも前向きな姿勢を示しました。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「誘致できるといい、すべきだと思う。新潟はいろんな災害に見舞われている。災害が起こった現地でフィールドワークすることもできるいろんな優位な材料がそろっている。」

■無所属・新 青木学候補(60)
「新潟市自体が地震の経験を持っているということもあるし、東北の大震災のときにも新潟市に非常に多くの方が被災避難して来られて、地震の被災当事者という立場と被災された方を支援してきたというこの経験をやっぱりよく生かすべきだなと思う。防災力の強化にもつなげていけるものだとは思う。」

■無所属・現 中原八一候補(67)
「(新潟市は)太平洋側で想定される地震で同時被災の心配がないことから、防災首都・救援拠点としての役割を果たすため、国が検討している防災庁の地方機関や防災大学校などの誘致を目指す。」


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市町村別で全国1位の水田面積を抱え『田園型政令都市』をうたう新潟市。全国有数の農業産出額を誇りますが、担い手は近年急速に減っています。2010年に1万近くあった農業経営体の数は、15年間で4割以上減り6000を割っています。

農業に従事する人の数も半減しました。65歳以上の割合は7割近くに及び高齢化も進んでいます。

さらに、コメの価格は2025年の高騰から一転、大幅に下落。米価が短期間で大きく変動する状況が続けば経営の見通しが立てづらくなり、担い手がますます減ることが懸念されています。

3人の候補は、現状をどう捉えているのでしょうか。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「令和8年の新潟市の事業では農業の担い手不足、食による観光振興・食ブランドの輸出、予算配分がおかしい。食ブランドの輸出は年間1500万円、何ができるのか。」

■無所属・新 青木学候補(60)
「ここ数年、コメの価格が右往左往して農家は大変な思いをしている。国の政策も新潟市も大規模農家を中心とした支援メニューになっているが、新潟市は中小農家も多い。きめこまやかに対応しないといけない。」

■無所属・現 中原八一候補(67)
「昨年の反動で米価が大幅に下がり、農家が続けられないとの声をいただいている。備蓄米をしっかり買い取ってもらい、安定した持続可能な農業ができるよう強く国に要望していく。」

担い手が減るなかで農業を維持するために重要なのが『収益性の向上』です。しかし、新潟市の農業の「稼ぐ力」には課題があります。2024年の農業産出額は約710億円で全国の市町村で3位でした。

ただ、一農業経営体あたりの産出額は約1250万円。産出額上位の自治体のうち、畜産以外の農産物が中心の6自治体のなかでは、最低で3600万円を超える茨城県鉾田(ほこた)市と比べると3分の1の水準にとどまります。

生産性が低い要因は『コメへの偏り』。産出額の6割以上を占めるコメは収益性が低く、園芸作物など「儲(もう)かる農業」への転換が求められていますが、販路拡大の遅れなど課題が指摘されています。

農業の「稼ぐ力」をどう高めるのか。

早武さんは、生産から流通・ブランディングまで全体の戦略を描けていないと指摘します。

■無所属・新 早武淳候補(60)
「就農人口が減っているのをどうするか、不作のときの農家への補助をどうするか、どのように生産量をあげるか、こういう対策はきちんとやっている。その先、農産物を製品として加工する・ブランディングする・港や空港から輸出する、これを全部循環する仕組みをつくる。戦略的に動かすことができていない。もったいない。」

青木さんは、地場作物の活用拡大や農産品の加工施設を増やすことを提案しています。

■無所属・新 青木学候補(60)
「新潟市の自給率を上げるためにも学校給食にもっと地場産の農産物を導入し、子どもも新潟市の食を楽しめて、農家の生産意欲にもつながる仕組みをつくりたい。新潟市の食材を加工するために、わざわざ県外で加工しているのが現状。すぐにでも工場をつくっていかなければならない。」

中原さんは、園芸作物の導入支援とトップセールス強化を訴えます。

■無所属・現 中原八一候補(67)
「高収益作物の導入を支援し、園芸複合化を進める。市内では枝豆・柿・ル レクチエ・スイカなど、おいしい野菜や果樹が生産されている。全国に積極的にPRし、私のトップセールスをさらに強化する。農業を経済分野と同じビジネスとして捉え、法人ニーズにきめこまかく対応していく。」
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