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2026.10.27【特集】短時間の豪雨対策「地下の巨大な排水設備」カメラが潜入【新潟】

【特集】短時間の豪雨対策「地下の巨大な排水設備」カメラが潜入【新潟】
ハザードマップを確認し日常から備えを
全国で短時間の大雨による浸水被害が相次いでいます。新潟市は豪雨に備え、地下に巨大な排水設備の建設を進めています。普段は見ることができない現場にカメラが潜入しました。

2026年7月、新潟市中心部を襲った豪雨。

■木村陽介記者
「道路が冠水して車が通れない状況となっているということで、いま消防の方が車を誘導しています。」

広い範囲で道路が冠水し、車の立ち往生が相次ぎました。なぜ、まち全体が大きな水たまりのような状態になってしまったのでしょうか。

■新潟市下水道部下水道計画課 佐藤公康課長
「新潟駅周辺は、下水道施設の排水能力が1時間あたり19~33mmという水準。今回の豪雨では、市で管理するポンプ場で1時間あたり76mmを確認したので、下水道施設の排水能力を超えたため広範囲に浸水被害が発生した。」

新潟市では、過去にも短時間の豪雨による被害が起きています。1998年の『8・4水害』。1時間に最大97mmという猛烈な雨が降り、中心部の道路が冠水。住宅の浸水被害は約1万2000棟にのぼりました。

豪雨被害の背景には、新潟市の地形が関係しているといいます。

■新潟市下水道計画課 佐藤公康課長
「新潟市の地形的特徴としては、海抜0m地帯が約3割を占める。なかなかそういう状況だと自然排水が非常に難しい地形。基本的にはポンプ排水に大きく頼っているのが実情。」


こちらは、新潟市の標高を示したマップ。水色が標高0m以下の地域で、中心部の広い範囲が該当します。標高が低い地域の下水道管に流れ込んだ雨水は、ポンプでくみ上げて排水する必要がありますが、新潟市中心部にある排水施設は3カ所。7月の豪雨では、施設の排水能力を超える雨が降ったため、雨水を処理しきれず地上に水がたまってしまいました。

こうした被害を防ぐため、市の中心部では地下に雨水を流すためのトンネルが建設されました。

■柿木哲哉記者
「いま掘り下げられている立坑の中へと入ってきました。そして左側には白い筒状のようなものが見えてきました。こちらが高さ4mの『シールドマシン』です。私が跳んでも届きません。」


巨大な機械を使って地下を掘り進め、約6年かけてトンネルを整備しました。

■柿木哲哉記者
「去年4月、全長約2.4kmにも及ぶ『雨水バイパス管』が完成しました。」

完成したトンネル『雨水バイパス管』を市の職員に撮影してもらいました。

■市職員
「前に広がっているのが雨水バイパス管。直径3.5mのトンネルになります。」

地下18mにある『雨水バイパス管』。約60億円かけてつくられました。新潟市中心部では現在、最大で1時間に33mmの雨を排水できる想定です。周辺の設備を整備し、今後1時間に50mmの雨に対応できるようにする計画です。

■新潟市下水道計画課 佐藤公康課長
「整備のスピード・費用というところから5年・10年に一度発生するというのを一つの基準として整備している。整備水準として1時間あたり50mmを新潟市では設定している。」

バイパス管に集まった雨水はポンプでくみ上げられ、信濃川に排水されます。

■市職員
「ちょうどここにスーパー原信、反対側こちらの方向に南万代小学校がある交差点になります。」

バイパス管は、信濃川近くから新潟鳥屋野線に沿って新潟中央自動車学校の近くまで通っています。バイパス管に雨水を集めるための工事も進められています。

■市職員
「こちらにひと回り小さな管が接続されています。この直径は約1.2m、けやき通りの下に整備されています。」

バイパス管に水を送り込む『導水管』。新潟駅南のけやき通りなどで整備が進められています。

■新潟市東部地域下水道事務所 氣谷慶太主幹
「新潟市の玄関口なので行き交う人々が非常に多い。最近では新潟駅の周辺もまちづくりが盛んに行われている。急ピッチで作業を進めなければならない。」



一方、新潟市北区では別の方法で対策が取られています。

■柿木哲哉記者
「対策は地区によってさまざまです。新潟市北区の松浜地区では、地下に巨大な貯水施設の建設が進められています。」

今回、取材で中に入ることが許されました。

■柿木哲哉記者
「地下11mまでやってきました。奥行きがあり天井も高いです。とても広い空間となっています。」

奥行き50m・深さ10mの『調整池』。もう一つの調整池と合わせると、全体で25mプール57杯分の水をためることができます。約60億円をかけて整備しました。

■新潟市下水道管理センター 奥平昌彦課長
「いまコンクリートを打っている場所に雨を流入させる管が接続される。そこから雨が流れ込んできて一時的にためる仕組み。」

北区の松浜地区では、現在1時間に19mmの雨を想定した排水施設が使われています。2031年度ごろに、1時間50mmの雨まで対応できることを目指しています。調整池に流れ込んだ雨水はポンプでくみ上げられ、阿賀野川へ排水されます。

松浜地区の対策に『調整池』が選ばれた理由について・・・。

■新潟市下水道管理センター 奥平昌彦課長
「非常に大きな面積の土地が手に入った。その広い面積を有効活用しようと、松浜地域にとってもっとも良い排水方法。」


大規模な浸水対策が進められる一方で、新潟市が想定する最大の雨量は1時間に50mm。7月の豪雨では76mmが観測されていて、設備だけで浸水被害を防ぐには限界があります。

■新潟市下水道計画課 佐藤公康課長
「最近の気候変動による豪雨でいきますと下水道施設だけで防ぐのは難しいと考えています。日常からの備えということでハザードマップを確認してもらい、浸水が起きたときにどういうルートで避難するかなど事前の準備をしていただきたい。」
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